あなたは「ワーク」と「ライフ」どちらが大事ですか?
「仕事一筋!」という方もいれば、「家事に専念したい!」という方もいらっしゃるでしょう。
でも、その選択は10年後も同じでしょうか?
「結婚」「出産」「育児」「介護」・・・様々なライフイベントに合わせて、選択が変わる、バランスが変わるのではないでしょうか。
「ワーク」と「ライフ」、ずっと自分らしいバランスを実現していくための仕組みが、整備されつつあります。
多くの人が「ワーク」と「ライフ」のバランスに向き合う場面として、「結婚」「出産」があります。かつては女性の多くが「結婚」「出産」で一旦退職し、子どもがある程度の年齢になると、再就職していました。このため女性の労働力率を年齢別のグラフにすると、「結婚」「出産」の多い20代後半〜30代後半にかけてくぼみができます。これは「M字型曲線」と呼ばれています。
この「M字型曲線」の「M」は、徐々に緩やかになってきています。1980年、最も「M字の谷」になっていた29歳の就業率は、44.3%。それが2000年には33歳の55.8%、2005年には34・35歳の60.1%まで上がってきています。
しかし、多くの女性が再就職先として選ぶのは、以前と異なる職場でのアルバイトやパートです。育児と仕事を両立させるためには、正社員として長時間働くことが難しい、という理由の他に、一旦退職してしまうと、以前の職場に復帰できる環境が整備されていない、という理由もありました。
これを解消すべく、一旦退職した社員を再雇用する制度を新設する企業が出てきました。
住友電気工業様は、出産や介護などを理由に退職した社員を再雇用する「ジョブリターン制度」を、2008年4月に新設しました。勤続3年以上、退職して3年以内の社員を対象とし、復帰後は原則として退職時と同じ処遇で働くことができます。
「第5回ワーク/ライフ・バランス倶楽部」にご登場いただいたINAX様は、「カムバック・エントリー制度」を2006年1月に制定。出産や介護などを理由に退職した社員に求人情報を提供。退職後1年6ヶ月以内の復職であれば、退職時と同じ処遇で働くことができます。それ以外にも、希望勤務地への異動や、パートとして復職することも、可能となっています。
カゴメ様は自己都合で退職した従業員を再び受け入れる「自己都合退職者の再雇用制度」を2006年に導入しました。この制度は、出産や介護だけでなく、配偶者の転勤、さらには他社への転職者も含む自己都合退職者すべてを対象としています。全国の事業所で人員の需要が発生した際に、事前に登録した退職者から希望者を募集し、キャリアを考慮し期間契約社員として再雇用する制度となっています。
少子高齢社会が進む日本。優秀な人財を確保したい企業と、ライフイベントに合わせた「ワーク/ライフ・バランス」を実現したい私たちの利益の一致が、多様な働き方を促進し、ダイバーシティを実現する社会の仕組みの整備につながっていくのは、素晴らしいことですよね。
2008年3月26日「日本経済新聞」
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