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2008年 4月6日 ■『隣は外国人』

あなたの会社に外国人はいますか?
カルロス・ゴーン氏が日産自動車COO(最高執行責任者)に就任して話題になったのは1999年。
それから早くも10年近くが経過し、徐々にではありますが、外国人の方の活躍の場が広がっています。

企業における外国人は、深刻な人手不足に悩む介護労働や肉体労働の問題解消としてだけではなく、経営の中心を担う人材が、どんどん増えています。
経営者としては、先に挙げた日産自動車のカルロス・ゴーン氏(現在は社長兼CEO(最高経営責任者))の他に、ソニー株式会社の会長兼CEOであるハワード・ストリンガー氏、マイクロソフト株式会社代表執行役社長である、ダレン・ヒューストン氏、全国に208校の英会話スクール「シェーンイングリッシュスクール」を手がける、株式会社シェーンコーポレーションジャパン代表取締役であるシェーン・リプスコム氏等。また在日外国人では、ソフトバンク株式会社代表取締役社長である孫正義氏等が、日本を代表する企業のトップとして、活躍されています。

外国人の活躍が進んでいる分野としては、スポーツが挙げられるでしょう。選手はもちろん、監督としても、名だたる指揮官が勢ぞろいです。
サッカーでは、日本代表監督として、イビチャ・オシム氏、フィリップ・トルシエ氏、ジーコ氏等、数々の外国人監督が、素晴らしい成績を上げています。またJ1では名古屋グランパスエイトのストイコビッチ監督、ジェフユナイテッドのヨジップ・クゼ監督、鹿島アントラーズのオズワルド・オリヴェイラ監督、浦和レッズのゲルト・エンゲルス監督、大分トリニータのシャムスカ監督と、全18チーム中5チームが外国人監督です。
野球では千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督、オリックス・バファローズのテリー・コリンズ監督が、優勝を目指して熱き戦いを繰り広げています。また昨年度まで日本ハムファイターズを率いて、外国人監督初、そして球団史上初ともなるリーグ連覇を達成した、トレイ・ヒルマン監督も有名ですね。パ・リーグの盛り上がりが著しい昨今、外国人監督がいるのはパ・リーグのみ、というのに関連性を見出そうとしてしまうのは、考えすぎでしょうか。

また教育の分野でも、文部科学省が、小学校での英語の義務教育化を提言する報告書をまとめていることもあり、英語を担当する教員はもちろんのこと、教育分野全体での外国人の登用が増えつつあります。
2009年4月開校予定の千葉県初の私立インターナショナルスクールでは、理事長ならびに学校長に、英国人のポール・アンドリュ・ロジャース氏を選任しました。ポール氏は神戸市のインターナショナルスクールの校長を経験されていますが、今回就任する千葉のインターナショナルスクールは、構造改革特区の認定を受けた、日本の学校教育基本法に基づく正規学校であることが特徴です。(従来のインターナショナルスクールの多くは無認可もしくは各種学校で、義務教育の修了資格を得られません)38人の応募者の中から内定し、「世界に羽ばたく人を育てるため、自分の持つすべての時間を費やしたい」と抱負を述べています。
また2009年度から使用される高校の教科書では、漫画家の小栗左多里氏が米国出身の夫との国際結婚生活を描いてベストセラーとなった漫画「ダーリンの頭ン中」が、英語と日本語の違いを考えさせる教材として紹介されています。

企業、スポーツ、教育・・・と、数多くの分野で活躍する外国人。日本社会の成長の一端を担っているといっても過言ではありません。しかし、外国人が日本に在留するための必要な「外国人登録証明書」手続きの複雑さや、選挙権・被選挙権とも与えられていない差別等、本来持っている能力を存分に発揮できない仕組みも、残っています。
ダイバーシティが実現されれば、外国人の皆さんが各自の持てる力を最大限に発揮できるだけでなく、社会全体の成長・発展につながりますね。

 

2008年3月26日「日本経済新聞」

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