「子ども手当」をめぐる時代の流れをお話します。
最近、「子ども手当」を拡充する企業が目立ちます。
NTTが通常1人までだった制限を撤廃。東芝が育児手当を段階的に増額。横河電機が子ども1人に年間10万円。NECが55万円の育児支援一時金。などなど。
家族手当を支給する会社は、2000年に89.4%だったのが2005年には71.5%まで減少してきました。(労務行政研究所調べ)
各種手当がなくなり、年齢賃金を廃止し、成果重視の給与、それを踏まえるとこの逆行とも言える現象は何故なのでしょうか。
家庭社会学が専門の山田昌弘教授(東京学芸大)はこう説明しています。
「子ども手当は企業が社会的責任(CSR)を担おうとしていることの現われ。少子化対策が叫ばれていることもあり、子育て支援は社会貢献になると言える。」と。
また、成果主義に偏りすぎると社員の反発をかうことも少なくはありません。雇用の安定や生活への影響を考えずにいられないのです。 さらに会社選択のポイントとして、育児手当をはじめとする福利厚生を挙げる人が、増えているのです。大学生の就職意識調査(2006年度)において、会社選択のポイントに福利厚生を挙げたのは給与の9.7%を上回る10.9%だったそうです。
それだけ働く側の期待と言うのも増えていると言え、それに譲歩するかのような部分もあります。けれども多くの企業が配偶者手当を廃止することで、総額をおさえるバランスのとり方をしています。結局、成果主義へのシフトと手当はシーソーのように微妙なバランスをとっているのです。
それに違う側面から見ると、未婚であったり、子どものいなかったりする社員にとっては不公平な制度になったりします。どのように今後公平かつ保障をしていくか、いまだ試行錯誤のような段階です。ともすれば、先ほどの志向から手当を判断材料に働き方を考える人も増えてくると思われます。
※参考 2007年2月28日(水)日経新聞(34面生活)の記事より |